日本触媒がライラックファーマの株式を取得し子会社化した。
化粧品や医薬品において、リポソームなどの脂質ナノ粒子は内包有効成分の安定性や浸透性の向上などに寄与することから、有効成分を配合した製品の高付加価値化を可能とする画期的な素材として注目が高まっている。
ライラックファーマは北海道大学発のスタートアップ企業で、脂質ナノ粒子の「大きさ」などに注目した脂質ナノ粒子製造技術をベースにビジネスを展開しております。独自の「iLiNP®マイクロ流路デバイス」は、従来の方法とは異なり大きさが揃った高品質の脂質ナノ粒子を容易に連続生産することが可能で、更にその大きさも幅広く調節できることから、高機能の脂質ナノ粒子を製造する技術として期待されており、化粧品や医薬品向けに提供している。
日本触媒は、2017 年に化粧品事業室(当時:化粧品準備室)を新設し、保有製品・技術を活用した化粧品素材の開発推進や、提携による素材・配合技術の獲得を進め、現在では15製品を超える化粧品素材のラインナップを展開しております。また、健康・医療事業室では中分子原薬の合成・分析技術を確立し、核酸とペプチドのCDMO事業を展開している。
日本触媒とライラックファーマは、2019 年から共同研究を開始し、これまでに安定性が非常に高い複数の化粧品用リポソームの開発に成功している。日本触媒は、ライラックファーマを100%子会社化することで、リポソームの開発効率向上や安定供給体制の構築を加速させ、これまで日本触媒が培った様々な分野の知見を活用することにより、化粧品事業および医薬品向けナノ粒子事業のさらなる拡大を目指していく。
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